ローカルダイカストメーカーのコンサルを通してインドの技術レベルを考えてみる。
初めて工場に入った時に感じたのは、懐かしさと驚き。
懐かしさを感じさせるものはたくさんあった。
今の日本では、ほとんどお目にかかれない、オペレーターによるハンドスプレー作業、
製品の取り出しは100%オペレーターが行い、仕掛品の搬送も全て人手に頼る。
アルミ材料は親炉で溶解し、フォークリフトで搬送する。
リフトのフォーク上に人が乗り、手回しハンドルでトリベを傾け配湯。
工場内を歩いていると吹き出したアルミが降ってくる。
30~40年前の日本のダイカスト工場もこんな感じだった。

驚きは、日本製のダイカストマシンがずらりと並び、
ダイカストマシンの70%が最新の日本製で、ほぼフルオプション!
材料成分分析装置、引っ張り試験機、複数の三次元測定機、
X線での非破壊検査装置まで・・・。
金型を内製している為、金型製作に必要な加工機もラインアップされ、
製品を加工するための切削加工機は80台超という具合。

第一印象、物理的にはこんな感じである。

これはインドという国の状況と似ている!
インフラの状態は日本の30~40年前??で、ツールは最新。
道路は整備されないまま、最新の車を走らせ、
停電は頻繁に起こるが、店先には3DTVがならび、
携帯は日本より駆使している。

この状態でどう生産され、どう供給されているのか?

つづく