インドでは何でも揃う。
インドに行くまえは、例えばダイカストで使う離型剤や潤滑油などは、
海外から輸入していると考えていたのだがインドでつくられ販売されている。
海外メーカーとの技術提携ではあるが、Made in India!
ローカルメーカーが使うその他の消耗品などもほとんどがMade in Indiaである。

私がコンサルしているローカルメーカーは、
製品をつくるダイカストマシンは最新の日本製をつかい、
安価な人件費を利用することと、取り扱うスキルも無いことから自動化は最小限。
消耗品や消耗工具はMade in Indiaで切削加工機も90%がMade in India。
測定機器は海外製をつかい、検査機器はMade in Indiaだがセンサーや制御部は日本製。

Made in Indiaの品質や耐久性には疑問が残るものの、
Made in Indiaは日本製にくらべ価格は総じて半額以下で、
ものによっては1/3以下もある。

人件費が安いので、全数検査やダブルチェックをしてもコスト上昇は軽微。

彼らはこの”バランス”を意識してつくったわけではないと思うが、
結果的に結構イケてる構成に見える。

私の契約は日系企業からの依頼の生産立上げ支援なので、
それに関わらない指導はしていないのだが、
仮に会社全体のコンサルをした場合を考えると、
その”バランス”を意識してのばし、少しの投資で飛躍的に改善する、
改善させられることは間違いないと思う。

言い方を代えると、
日本のダイカストメーカーにとってコスト面では更に脅威となる。
これに難易度の高い製品の経験を積むなどして、技術力がつくと・・・。
しかし!
日本とインドのダイカストにおける技術の差はある。
日本のダイカストメーカーは更に技術を磨き、
向上させることでその差を更に拡げることは当然として、
持っている技術の使い方の方向を変え、
その技術により、”シンプル”に生産して安定した品質と原価低減を達成することが、
今後繁栄する一つの方法ではないかと思う。

ローカルメーカーのコンサルにより、
日本のように設備や技術が揃っていない中で、
いかに客先が満足する結果を出すかを考えたことにより、
原点に戻って思考することができ、”シンプル”に生産するアイデアをもらった。
感謝!!!