ダイカスト業界の方たちの、最近のお話を総合して、考えてみた。
今朝のNHKの番組の中で、携帯電話について議論しているのを、つまみ聞きした。
多分、iPhone VS 日本の携帯ということだと思う。(つまみ聞きのため正確では無いことをご容赦!)
商品を開発する際の、アプローチについて、
日本の会社は技術者が「こんな技術、機能を沢山詰め込んだ」「だから売れるはずだ」と、
アメリカの会社はユーザーが「どんなものを求めているか」
「求めているものを達成するには、どんな技術が必要か」の違いがある。
こんな主旨の話をしていた。
私なりに、分析すると、
日本は会社は、極端にいえば、自分達の持っている技術を積み上げて、製造可能な商品を開発する。
アメリカは技術の保有の有無に関わらず、
まず、「こんなものが(こんなことが)あったら(できたら)いいな」で商品を開発する。
商品開発の出発点の違いが、出来上がる商品の「おもしろさ」や「魅力」の違いになるのであろう。
日本のダイカストメーカーも、同じような思考で、生産してきたのではないか。
2年半前まで、私も同じような思考で、鋳造メーカーで生産をして経営してきていた。
現実には、オンリーワンの技術をもつことは容易ではないので、培ってきた技術や経験を組合せ、
それぞれ独自の理論のもとで、特色を出して(出しているつもりで)、生産してきた。
技術の優劣もあれば、特殊な技術もあり、それはそれで素晴らしいことである。
しかし、中小メーカーの内、それだけで存続、繁栄できる企業はどのくらいあるのか、
また、日本国内だけで経営を成り立たせ、全てのダイカストメーカーが存続しうるのか?
大手のダイカストメーカーは、海外進出を既に果たし、拡大している。
自動車メーカーなどからの受注に応えられないほど、繁忙を極め、
先に、仕事ありきの設備投資で、さらに安定した売上が見込め、更に投資が可能となる。
中小と大手の、資本力、絶対的仕事量、シェアのバランスが変化し、
今以上に格差が大きくなってしまうのではと思う。
それでは、中小メーカーはどうしたらいいか?なのだが、
今までやらなかったこと、やれなかったことを、やることであろう。
こんなことは、業界の方たちは当たり前に分かっているのだと思うので、
釈迦に説法になることを覚悟して書くと、
まず、大手と中小との違いは何か?今後、どの違いが、仕事量に影響するか?
『大型機を保有している』『海外、各地に進出。さらなる計画もある』
大手のアドバンテージはこ、の二つではないだろうか?
自動車メーカーなどは、海外で、現地生産を進め、現地調達率を上げる目標を立てている。
大型機で生産される製品は、大きく、輸送コストを考えれば、
日本からは当然であるが、周辺国からの調達も、コストが膨らむ。
やはり、現地で調達したいし、一番に調達すべきとなる。
自動車メーカー各社は、同じ時期に、同じような国で、生産を増強している。
大手ダイカストメーカーも、現地生産で、各自動車メーカーの要求に応えようとするが、
時間的な問題、優先順位などで、全ての要求に応えられるとは限らない。
そこで、中小ダイカストメーカーはどうすべきか?なにができるか?
長くなりそうなので、つづきは明日にします。