『インド人の結婚』

友人のインド人Negiさんは突然「私の結婚の話をしますか?」と言い出した。
「この話は友達にしか言っていない話です」と話し始めた。

インドではカーストの影響も大きいと思うが、
各家庭の宗教や経済状態や出身地域により、結婚相手が大きく制約されるようだ。
そのために日本で言う「お見合い」結婚が多く、
新聞に結婚相手を求めるページが別冊で付いてくるほどだ。

Negiさんは奥さんと学校時代に知り合い結婚したので、いわゆる「恋愛結婚」である。

私はNegiさんの結婚パーティーに出席した。
彼は「私たちの結婚パーティには奥さんの家族はきませんでした」と言う。

彼の奥さんの家庭は凄く裕福なのだそうで、
奥さんの両親は彼との結婚を絶対に許さないと言い、
「もし結婚するのであればNegiを殺す」と物騒なことを本当に言っていたらしく、
100万Rs、日本円で200万円。物価を考えると最大価値1000万円くらいを娘にやるから
「結婚はやめろ!その金はNegiに渡そうと自分で使おうと好きにすればいい」と言い、
結婚を断念するよう迫ったそうだ。

一緒に聞いていたRatheeshくんが、「インドでは大変珍しいことで本当に映画になるくらいの話です」
「僕には絶対ありえません」と言うほどで、「それでも結婚した二人は凄い」とのこと。

結婚パーティは結婚当日にするそうだが、彼らは本当に「襲撃があることを恐れ」翌日にしたそうだ。

花嫁側が持参金を持って結婚するインド。
持参金なしの結婚のせいか、結婚式やパーティの費用はNegiさんが借金をしてまかない、
先月その借金返済が終わったようである。

奥さんは結婚以来、家族と一度も会っていない。
Negiさんは、たったの一度も奥さんの両親に会ったことがない。

日本でも同じようなことがあるが、これ程ではないか・・・。